Category Archives: ステッキ雑学

ステッキ雑学 Vol.10

◆長寿に贈る「鳩杖」って何? ●今回は、傘寿(80歳)や米寿(88歳)などのお祝い品ということで、時々お問い合わせのある「鳩杖」についてご紹介します. ●鳩杖とは、1番上の部分に鳩が飾られた長さ150cm以上の杖で、もともと、皇室から80歳以上の元老に贈られるものでした.この制度は、故吉田 茂(元首相)の米寿の年に贈られてからその後 廃止になりましたが、神社本庁では、この慣習が今も残っているそうです. 長さがとても長いものですから、実用的というよりは、床の間に飾っておかれることもあるそうで、日常で使う方はほとんどと言っていいほど見かけません. ●当店では、長寿のお祝いとしても、ステッキのご注文をいただきますがご高齢の方へは、あまり重くないステッキが良いと思います. 例えば、カーボンステッキやチタンステッキが軽量で扱いやすいです. また、お祖母様が思い出のある生地で、オリジナルのステッキを作ったお客様もいらっしゃいました. ●鳩杖の代わりに、米寿のお祝いにステッキを贈る場合は、ステッキに「米寿祝・お名前」や贈り主のお名前も併せて入れますと立派な記念品になり、実用も兼ねた贈り物になりますよね.

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ステッキ雑学 Vol.9

◆ 調節付きのステッキにも『調節』が必要!? ●最近は、ステッキの種類も以前より増えて、街で色々なステッキを見かけるようになりました. それだけ、ステッキの需要が増えていると言うことですね. ●そのなかでも長さ2~2.5cm単位で調節できる、ボタン式のステッキ(右下写真)をご覧になったことがある方もいらっしゃるでしょう. 実はこの手のステッキも、使う方に合わせて長さの調整が必要です…と言うと、意外に思われるかもしれません. 当店に見えるお客様の中にも 調節付きなら、長さの調整が不必要だと思っておられる方が多いようです. ボタン式調節ステッキ ●ステッキの長さは、(身長÷2)+2~3㎝ で計算しますからステッキが 1cm長い(あるいは短い)場合は、身長にして 2cm分の差ということになるのです. ボタン式の調節の間隔は、2~2.5cmですから、ボタン一つのずれで、身長ではその倍の4~5cmもの違いが出てきますので、やはり、身長に合った長さとなると、ステッキの先端を少し切り詰めるなどの調整が必要となるわけです. ●ステッキは、お使いになる方の身長に合わせたものでないと痛い方の足に体重がかかったり、思わぬ弊害が出てきます. そのようなことがないためにも、適切な長さでステッキをお使いくださるようお勧めしています.

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ステッキ雑学 Vol.8

◆ ヨーロッパの伝統 「仕込み杖」 ●「仕込み杖」は、今はあまり目にすることはありませんが もともと護身用として作られてきました. 日本の場合、『座頭市』(古いかな?)の刀の仕込まれた杖を 映画でご存知の方も多いかと思います. もっと昔では、正倉院の御物の中に仕込み杖が納められているそうです. ●日本では、明治時代に、帯刀禁止令が出されると、刀の代わりとして刃を仕込んだ杖が流行しましたが警察の取り締まりの強化で衰退して行きました. ヨーロッパでは、今でも千枚通しの長めの物(50cm位)を入れた 仕込み杖(下図)がかなり作られていますが、銃刀法に触れますので、 認可を受けなければ国内には輸入できません. ●仕込み杖といっても、武器になるものばかりではなく、お酒が入るもの、ワインオープナーやサイコロや時計がついたものなど、ちょっと人目を引きそうな楽しいステッキも…♪ 当店で扱っています. ヨーロッパの職人技といいましょうか、作りもしっかりしたものが多く、「多少値段は張っても、ありきたりのステッキでないものを」という方には、うってつけの商品です. ●今年の新製品として望遠鏡が付いたステッキを見つけました. 握りの部分が、昔海賊が使っていたようなスライド式望遠鏡になっていて、多少握りにくいようにも見受けられますが、そのうち仕入れてみようかと考えています. やはりヨーロッパには、色々なステッキがあるものだ…と感心させられます. 【追加】 (2002.4.20) 先日、息子とアニメの「名探偵コナン」を見ておりましたら、犯人役の画家の老人が、証拠となる真珠のネックレスを持っているステッキの中に隠しておくシーンが出てきまして、「おっ」と思いました. (コナンは、老人が杖をつく音の微妙な違いでそのトリックを見破るわけですが)「仕込み杖」はこんな風にも使えるんですね.

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ステッキ雑学 Vol.7

◆ 冬道の安全対策は... ●冬に入ると、道路の凍結によりステッキが滑ってしまうことがよくあります. そんな時、お役に立つ「アイスケイン・アタッチメント」というものがあります. ステッキの先端に取り付け、凍結した道路の時は下げて、必要でない場合は、ハネ上げて使用するものです. ●こちらの商品は、接地面のかたちが王冠型とピック型の2種類となり、ステッキの先端を両側から挟み込み、ネジで固定して簡単に取り付けられます. 王冠型は、積雪が多い時は、王冠の部分に雪が付着してしまうことがありますが、5本の爪で 氷面を捉えますので安定感があります. ピック型は、雪が付着することがなく、深く刺さりますのでよく効きます. ただ一点で支えるため、しっかり突くことが必要です. この時期になりますと、雪国の方々からの ご注文が多くなります. 本格的な冬にそなえての必需品です. ●「アイスケイン・アタッチメント」のピック型のほうは、 こちらをクリックしていただくとご覧になれます.

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ステッキ雑学 Vol.6

◆ ステッキ 基本のき その2 ●前回のステッキ雑学の続きとなりますが、 今回は、ステッキの長さについての補足と 握りの形についてご紹介しようと思います. ●ステッキの長さに関してですが、 ステッキは、通常歩く先に振り出して使いますので、 振り出した時に、ステッキを持つ反対側の足と同時か、 少しだけ早めにステッキが接地する位の長さが使い易い 長さとなります.この長さですと疲れた(または痛い)方の足と同時か 少し早めにステッキが接地しますので、疲れた足の方に掛かる体重が ステッキの方へ分散され、疲れた方の足をかばいます. この長さの平均値が、(身長÷2)+2~3cmということになります. ●次にステッキの握りについてですが、 形としては、L字型、U字型、T字型、ストレート型の4種類があります. 普通にステッキをお使いになるには、L字かU字が握りやすく、 振り出しやすいのでお勧めです. T字は、握るようにステッキを持ちますので、支柱にまっすぐに 重さが掛かります.ステッキに体重を掛けることの多い方に向いています. また、イスから立ち上がることがつらい場合、両手で持ちますと安定して 立ち上がることが出来ます. 最後に、ストレート型ですが、こちらは、お洒落用の用途が強いステッキです. 握るように持ちますが、中には、あまり実用的でないものもあります. しかし、根強い人気があります.こちらをお選びになった方のお話で 手のつぼが刺激されるのでという方もいらっしゃいました. 以上、ステッキをお選びになる時の参考にしていただければと思います.

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ステッキ雑学 Vol.4

◆ 日本人とステッキ 日本人が初めて洋風のステッキを持っているのが確認されたのは、江戸幕府が、 フランスに派遣した遣欧使節団がパリでの記念写真が最初のようです. 彼らの使命は、フランス政府に鎖港の談判をする事でしたが、文化の高さに驚き、 一転して開国論者となり、帰国後冷や飯を食うはめになったそうです. 明治時代になると、外国文化が盛んにもてはやされたため、政治家、経済人や 鹿鳴館などに出入りするご婦人方にも使われました. ご婦人の場合、ヨーロッパにおいて手が冷たい事が上品とされたので、 ガラスや水晶がついたストレート型のステッキが好まれたそうです. いずれにしろ、明治時代においては、おしゃれの小物としての 意味あいが強かったようです. その後、日本でもステッキが作られるようになり、貴金属を用いたものや、 凝った彫刻を施したものなども作られ、若い人にまで持たれ、 昭和の始めごろまでは、ステッキの全盛期を迎えました. しかし、戦争が激しくなるにつれ、ステッキも持たれなくなり、衰退していきます. 敗戦後は、おしゃれをする余裕がない時期が続き、いつのまにか高齢者の持ち物のようになってしまいましたが、最近になって、おしゃれなステッキが見直され 種類も増えてきました. もしかすると、第2次ステッキブームがやって来るかもしれませんね. ※ 杖(矢野憲一氏著)を参考にさせていただきました.

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ステッキ雑学 Vol.3

◆ ラヴァリーニのステッキ ステッキといえば、英国と思う方も多いと思いますが、これは日本の明治政府が英国をモデルにした政策をとったため、欧風=英国の図式が誕生したことに由来します. 実はイタリアにも、古くからの優れたブランドがあり、デザインから言えば、イタリアの方が、洋服と同じでしゃれた物が多く見受けられます. その中でも、1800年代から続くラヴァリーニ社は、もともとは馬車を製作して いました.しかし交通手段の変化により馬具の需要が激減し、ステッキの製造元へと変身を遂げます.その確かな技術は、3世紀の間親方から弟子へと変わる事 なく受け継がれ、旧イタリア王室やチャップリンをはじめ、今も世界の人々に愛され、日本でも俳優の森繁久弥氏が、愛用しておられるのは有名な話です. また、講談社から出版されている「世界のロングセラー」の表紙にも、ラヴァリーニのステッキが登場し、ステッキのトップブランドとして紹介されました. ラヴァリーニのステッキの特徴の一つは、持ち手の銀細工のすばらしさで、優れた 手工芸品として高い評価を受けています.また、ステッキを突いた時の、バランスがとてもよく、持ち手の握り具合も実に手にフィットする感じです.以前は、 色々な仕込み杖も作っており、その細工の良さにも定評がありましたが、現在はあまり作られておりません.いずれにしても、お洒落心と遊び心を満足させてく れるステッキとして、世界中の人たちに愛し続けられた逸品です. 当店でラヴァリーニのステッキをお求めになったお客様にも好評で、「気に入った!」とわざわざお電話やメールを下さる方もおられ、このステッキの良さを改めて感じます. 現在、ステッキ専門店 ウォーキンのウェブサイトでは、ラヴァリーニの銀製ステッキ2種類とストレートステッキ1種類だけを取り上げておりますが、今後は、もっとたくさん紹介してゆきたいと思います. どうぞご期待ください.

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ステッキ雑学 Vol.2

◆ C.チャップリンのステッキ 映画の中でチャップリンは、必ずといっていいほどステッキをついています. このステッキは、寒竹というもので、竹の地中に埋まった部分を加工してステッキにします.地中にある分だけ節目が詰まっており、節目が詰まって多いほど高級とされています. 以前は、多くが日本から外国へと輸出されていましたが、日本の人件費の高騰などにより、今はほとんど生産も輸出もされなくなりました. チャップリンの話に戻りますが、映画で使われたステッキは細めのステッキで、かなりしなるものを使って笑いを誘っていました.チャップリンが買い求めたステッキの一つにイタリアのラヴァリーニ(当店でも扱っています)というメーカーがあります.チャップリンが竹のステッキをラヴァリーニニューヨーク支店で買ったという記録が残っているそうです.ただ映画に出てくるステッキは、通常の使用には、しなりすぎて適していません.もしかすると特注で日本製のものだったかもしれません. いずれにしろ、私たちに笑いと愛を与えてくれたチャップリンに感謝! 余談になりますが、チャップリン自身がチェロを弾き、自分で作曲も手がけていたのはご存知でしたか?映画の中にもチャップリンの曲が使われています.その中でも私は「街の灯」で使われていた”スマイル”という曲が大好きです.

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ステッキ雑学 Vol.1

ステッキ(杖)は、古くは、王様や部族の首長や祈とう師などの権威の象徴として用いられてきました. その後ヨーロッパでは、きちんとした人はステッキを持っているのがほとんどでした.その頃一番売れたのは刃物の入った仕込み杖だったそうです.当時は外を歩いていても何かと物騒だったのでしょう.(もちろん今は製造中止になっています) ステッキの需要が増えたのは、第一次世界大戦の頃で、エレガントな人は皆ステッキをついて歩いていたようです.日本においてもこの頃の写真を見るとステッ キをついている財界人や政治家など多数見受けられます.またこの時期アメリカにおいては禁酒法の真っ最中.何とか酒を普段飲みたいという人たちの間で、ス テッキ自体が酒筒になったものが大流行(現在も売っています). ステッキの利用法もいろいろとあるものですね. 最近ではクラシックな趣味が好きな若い人や、コレクションとしてステッキを買う方もいます. いずれにしろステッキをつきながら、ゆっくり街並みを見たり、立ち止まって人とのおしゃべりを楽しんだりすれば、ステッキがとてもいい散歩の友となるのではないでしょうか?

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